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第6回 売上データ分析・管理
2001年12月25日作成


目次・内容主旨
  1. 売上分析及び管理の手順


  2. 売上データ分析・管理の分類


  3. 売上データ分析・管理のポイント


  4. Eコマース情報リンク集

  5. ECサイト運営に有用な情報を集めました。



    はじめに・・・
    ECサイトの運営の定量的な成果として最も重要視されるのは売上といえます。情報提供サイトであれば、アクセス数や会員獲得数などが活動の成果となりますが、ECサイトの運営目的は商品やサービスの販売であり、「売れてナンボ」です。 単にデータを眺めているだけでは、「今日はいくら売れた」、「何が売れた」ということを確認しているに過ぎませんし、そ れだけでは、ECサイト運営の実態を適確に把握できないばかりか、より良いサイト運営の為の参考にすることはできません。 本号では、売上データの分析・管理の方法、及びその売上データ分析結果の活用について、ご説明いたします。


  1. 売上分析及び管理の手順


  2. (1)データ分析実施目的の決定
    (2)収集するデータのタイプ、及びデータ収集の方法の決定
    (3)データ分析の方法の決定
    (4)データの収集
    (5)収集したデータの分析(データ分析実施結果の検証)
    (6)サイト運営活動へのフィードバック

    特に、データ分析の実施目的については明確にしておかないと、不必要なデータを収集・分析することになります。 様々なデータの分析をする場合には、その優先順位を明確にしておいてください。また、データ分析の結果を、サイト運営活 動にどのようにフィードバックするかを事前に決めておくことも大切です。特に作業時間を要するデータ分析では、分析結果のフィードバック効果を予めよく考えた上で実施するべきかどうかを検討して下さい。


  3. 売上データ分析・管理の分類


  4. (1)データの分類
    1. 定期的に分析が必要なデータの分類

    2. 実施目的:日々の活動の確認
      例:期間別売上額(購入者数)→時間帯/日別/月間/4半期/年間別
      製品:サービスカテゴリー別(上位ランキング/下位ランキング/セール品別)

    3. 目的に応じて随時分析するデータの分類

    4. 実施目的:特定の目的の達成(仮説の検証)
      例:製品別売上額(購入者数)→単品/セール品/特別仕様品(セット品等)
      顧客別売上額(購入者数)→性別/年齢別/住所地域別/職業(業種)別/会員別(B to Bの場合:職種別/職位別/資本金別)
      利用媒体別売上額(購入者数)→オンライン/オフライン

    (2)データ選択のポイント
    定期的な分析が必要なデータの場合は毎回実施することが必須です。その為、データ収集のための特別なコストや時 間がかからず、継続的に分析(収集)ができるデータを選 択して下さい。その中でも特に自サイトの運用状況や、傾 向が明確になるデータを選ぶことをお勧めします。目的に応じて分析するデータの場合は特に自社のサイトの 特徴を表すデータを分析して下さい。因みに、アフィリエイト・プログラムを提供するバリューコマース社では、オンライン広告からの売上だけでなく、オフライン広告(雑誌等の告知)からの売上もトラッキング(把握)することが可能となっています。(詳細は巻末のリンク集を参照ください)


  5. 売上データ分析・管理のポイント


  6. (1)定期的に分析が必要なデータの場合
    1. 比較・推移

    2. 定期的に分析が必要なデータは、現状の位置づけを把握するため、前年実績と比較したりある期間での推移を把握することが大切です。
      例:対前年、対前期、対前月等の客単価及び購入点数/回や金額/回、平均単価、時系列での推移、等

    3. 製品売上別ランキング

    4. 製品・サービス毎もしくは単品毎に売上の傾向を把握することも重要です。製品やサービスの数が多い場合、全部を対象とすると掌握しきれなくなるため、予め対象とする製品やサービスを絞ると良いでしょう。売上をいくつかのランク別にまとめるとわかりやすくなります。

    (2)一定の目的に応じて随時分析するデータ
    随時分析をするデータの中で、顧客別売上額(購入客数)を分析する場合についてご紹介します。
    1. 実施の時期

    2. サイト運営の節目となる時期(商品の変更時、会員制の導入時期、経営計画策定時など)で実施して下さい。
      分析のポイント:売上への影響が大きい属性を把握する。分析作業の効率及び分析効果を高めるため、自サイトの売上に大きく影響する属性を絞って(優先して)、分析を行います。影響の大きい属性の把握には、各属性間のシェア(構成比)及びシェアの増減(対前年比較等)を基準にします。現時点のシェアだけで判断しても良いですが、さらに詳細に傾向を把握するには、シェアの増減を確認することも必要です。つまり、現時点ではあまりシェアは大きくなくても、今後大きくなっていく場合があるという事です。
      例えば、男性向けの製品を多く扱っているサイトの場合、分析の効率を重視すると、男性だけ分析すればよいということなりますが、Eコマース市場において女性ネットユーザーが増加しているという傾向から、女性を対象とした商品を積極的に投入してゆけば、売上を獲得できる可 能性があります。自社サイトの売上シェアのみで判断していると、潜在的な売れ筋を見逃してしまう(機会損失をする)ことになる場合もあります。

    3. 分析では、比較対象(同曜日実績、先週実績等)に比べ増減していたら、その原因は何なのか、自サイトのプロモーションの結果なのか、競合サイトの影響なのかを推察し、また、上昇基調なのか、下降基調なのか等の規則性を発見してください。

    4. 例えば、「毎週月曜日は他の曜日に比べ売上が多い」等の規則性が発見できたら、その原因を推察して実行することで、他の曜日も月曜日同様に売上を伸ばしたり、また、月曜日に売れ筋の商品を豊富に揃えることで売上を益々伸ばすこともできます。
      分析のポイントが様々な結果の原因を追求することが必要だと申しましたが、原因を追求することで、それをもとに仮説をたて、自サイトの運営(品揃え、サイト構成など)に有効な戦略を立てるのです。また、原因を正確に把握する為にも、自サイトのプロモーション状況、競合サイトの動向、天気、売れ筋情報・死に筋情報をはじめ売上に影響を与える様々なデータを日頃から積極的に収集しておくことが大切です。顧客別の分析を詳細に実施するには、会員制度を導入して分析に必要な顧客属性データを収集できる仕組を作っておくことが前提となります。

    (3)データ分析方法の具体例
    1. デシル分析

    2. 顧客数や売上等、基準となる数量や金額をベースに10グループに分けます。例えば、顧客数が1万人の場合には、購買額の上位から1000人単位で10のグループにわけ、グループ毎に平均購買単価や平均購入回数などを比較します。ここでは、購買額の上位グループ(いわゆる御得意様)の管理がメインとなります。
      • 上位グループに対する対策

      • 1位グループの人に1位グループに留まらせる対策
        2位グループの人を1位グループに引き上げる対策
      • グループを期間比較した場合

      • 1位から2位グループに移った人を、再び1位グループに引き上げる工夫
      • 下位グループへの対策

      • サイトの再来訪を促す対策

    3. ABC分析

    4. 基準となる数量や金額などをベースに、商品・サービスをABCの3ランクに分類する方法で、Aランクを全体の70%、Bランクを残りの20%、Cランクを残りの10%とします。また、売上0の商品・サービスをZとして、ABCZ分析とする場合もあります。
      尚、期間比較すると、A→B、B→Aといった移動する要素もあるので、期間別に集計をし、比較をして下さい。

    5. RFM分析

    6. この分析方法は顧客の購買頻度が要素になっている為、たとえ同じ商品ではなくとも自サイトでの継続購入が見込める場合が前提となります。顧客の最近購買日(R)、単位期間あたりの購買頻度(F)、総購買金額(M)に自社が定める重要度に応じた係数をかけ て得点化し、顧客のランクを決めることができます。この分析方法では上記3要素の優先順位が明確になっていることが必要です。
      尚、各分析方法のについて詳しくお知りになりたい場合は、巻末のリンク集を参考にして下さい。

    最後に・・・
    売上データ分析・管理は、定期的に実行することがポイントです。特に、サイトの運営の現状(品揃え、売上状況、マンパワーなど)を熟考し、自サイトのためにどういった分析を確実に実行すべきか、何を優先すべきかをよく検討し、確実かつ継続的に実行しましょう。


  7. Eコマース情報リンク集


  8. 本号の記事の補完として、売上データ分析・管理に関する内容が記載されているサイトを取上げてみました。

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